魅せられる


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誰も読んでいないだろう、気安さから。

 

いちねん前、この地に越してから馴染みの八百屋ができた。八百屋といっても洗剤など暮らし周りの買い物もでき、長く有機ものを商う頼もしさ。

 

この店は知人のKさんから知った。昨日やっと店主にそのことを告げると

 

「それはまた毛色が違うというか…

Kさんは常識では計り知れない人だけど、(あなたは)極めて常識的な…」

 

「装ってるだけかもしれませんよ」

 

そう。私はとても常識的な人に見えるらしい。小さく劣等感が反応する。

 

 

『フロティアというのはね、二つの種類の人間を魅きつけるところなの。二種類の人間とは、実に魅力的な人々と、悪人たち……両方とも、生まれ育った世界に溶け込めず、何かから逃げてきた人間たちだからね』

(「星野道夫著作集5所収『ノーザンライツ』より)

 

魅力的な人間かはさておき、社会に溶け込む善人より、悪人にぐっと親近を覚える。同じ何かに魅せられている。